[指定管理者]市長は、なにを「再考」したかったのか判明した

榛原駅前交流施設(イメージ図)

市長は、宇陀市議会6月議会の初日(2022年6月6日)に、指定管理者を決定する議案(「議案第42号 宇陀市の公の施設の指定管理者の指定について」)」を上程した。
しかし、2日後の2022年6月8日、市長は「議案の提出を撤回したい」と、議案上程を取り下げた。

指定管理者は、2022年4月25日が応募締め切り日で、2社が応募していた。
2022年5月2日に第一次審査、2022年5月10日に第二次審査(選定委員会)がおこなわれた。
1社が、指定管理者候補として合格していた。
しかし、市長が議案上程を撤回したことで、指定管理者の選定は、やりなおしとなった。

2回目の募集に、応募なし

ふたたび、指定管理者の募集がおこなわれた。2022年7月28月が応募締め切り日で、応募した法人はいなかった。

今後、3回目の募集がおこなわれる予定であるが、来春4月オープンに間に合うのだろうか?

ちなみに、「定額納付金」と「指定管理料」、ちがうものだった

たとえば、保養センター美榛苑の場合、指定管理者が、「定額納付金」として、宇陀市に年間2,160万円(税込み額)を納付している。「定額納付金」は、宇陀市にとって収入と言える。

駅前交流施設の場合、宇陀市が、「指定管理料」として、指定管理者に年間最大400万円(税込み額)を支払う予定となっている。「指定管理料」は、宇陀市にとって支出と言える。

市長が「再考したい」と言った理由

八木議員の市政報告書によると、市長が「再考したい」と言った理由は、

1.収支計算書に計算ミスがあった。
2.保守管理料が予算計上されていなかった。
3.宇陀の魅力発信の自社アプリが予算計上されていない。
4.カフェの営業時間が午後3時~午後9時となっていた。

であった。
1~4の問題点は、宇陀市議会6月議会の初日(2022年6月6日)後に、市長と職員の協議中に、気づいたとされている。
第1次審査(書類審査)で、気づかなかったらしい。

1回目の募集(2022年4月)、2回目の募集(2022年7月)、変更があった

「募集要項」に変更があったのか、読み比べたところ、いくつか変更されていることが分かった。

1.法人または団体、もしくはその複数団体により構成されたグループ、共同事業体 → 法人
2.第1次審査、選定委員の評価が平均55点(満点110点)以上 → 平均77点(満点110点)以上
3.第2次審査、選定委員の評価が平均75点(満点150点)以上 → 平均105点(満点150点)以上
4.【新設】第1次審査・第2次審査、評価項目1から5の各小計の平均が、満点の10分の3に満たない場合は、失格。
5.【新設】休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。
6.【新設】開館は、原則として午前9時から午後5時までとする。

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