[職員自殺]金剛市長と有識者会議が、調査結果を発表(1)

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記者会見の最初に、黙とうをささげる金剛市長

2021年3月29日、金剛市長は「宇陀市職員の自殺」について、記者会見をおこなった。

「宇陀市職員の自殺」とは、2020年2月2日に、宇陀市立病院の情報システム管理室A室長(当時59歳・男性)が、室生ダムに飛び降り自殺したというもの。
『宇陀市職員の死亡事案に関する有識者会議』が設置され、死亡した原因の調査がおこなわれてきた。
有識者会議は、2020年11月2日から2021年3月16日までに、7回おこなわれた。

金剛市長
私から、お話しする前に、黙とうをしたいと思います。黙とう・・・。

亡くなった職員は、まじめで、やさしい性格だったと聞いております。
前市長は、なんら、原因究明を指示せず、調査をおこないませんでした。
自死の原因を究明し、対策をとり、職員を守るということが、現在の市長である、私の責任でございます。

自死の原因として、宇陀市立病院の電子カルテウイルス感染の対応で、コンピューターに不慣れなA室長1人に、過度な業務の集中、責任の押しつけ、たび重なる叱責(しっせき)などがございました。
亡くなられたA室長の孤独と苦しさは、耐えがたいものがあったと思います。

報告書では、上司であった宇陀市立病院事務局長(当時)や、ウイルス感染発生時の担当課長(当時)は、A室長に責任を押しつけておりました。
前市長は、市議会と話し合って事態の解決を図ろうとせず、いたずらに事態の長期化・混迷化をまねきました。
いっぽうで、前市長は、A室長に、長時間にわたって詰問(きつもん・厳しく問いただすこと)を続けたと聞いております。これは、そもそも、市職員を信じていないこと、みずからの責任を回避したいことのあらわれではないでしょうか・・・(泣)

ぜ、ぜ、前市長同席のもと、前副市長の𠮟責(しっせき)が続きました。
前副市長は、亡くなったA室長に対して、「うしろから鉄砲で撃つぞ」と叱責(しっせき)しました。
これらが、当時の、市役所トップである、前市長・前副市長のすがたです。

亡くなられたA室長は、八方ふさがり、絶望の状態でした。
人を人として、尊厳や人格を尊重することがなかったと思います。
彼らは、少なくとも、道義的な責任を負わなければなりません。

私は、有識者会議の報告書を、真摯(しんし)に受け止め、猛烈な問題意識を持ち、このような不幸が起こらないよう、人としての尊厳を守る職場、苦しくてもみんなで乗り越えていける職場を、再生することを、あらためて、亡くなられたA室長にお誓いいたします。
市役所の全員が一丸(いちがん)となって、亡くなられたA室長の死を、無にしないよう、これからも努めてまいります。
(竹田かつじ)

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