登山ガイド『サルタヒコ「山」と「街道」案内人』 村上耕平 代表に、登山について、宇陀の山々について、宇陀観光の可能性などについて、インタビューした。
記者
登山ガイドを始めたきっかけは。
代表
私は今51歳です。人生100年時代と言われるなかで、この先20年以上は働くことができます。60歳または65歳の定年まで働き続けるのか？好きな登山の仕事に挑戦してみるか？するなら若いうちが良いと考え、2022年4月から登山ガイド業を始めました。
記者
登山ガイドを始める前は。
代表
公務員をしていました。
記者
登山の経験があったのですか。
代表
はい、登山歴は25年になります。
記者
これまで、いくつの山に登ってこられたのですか。
代表
数は数えていませんが、200以上の山に登ってきたと思います。
私の考える登山は、登った山の数ではありません。
1つの山でも何回も登ることができます。いろんな登山口から登ったり、季節や天候を変えて登れば、同じ山でも違って見えます。
私にとって登山は、１回登ればもう終わりという世界ではありません。
記者
今まで登山で、ケガをしたことはありませんでしたか。
代表
すり傷や捻挫（ねんざ）は、頻繁（ひんぱん）にありますが、大きなケガはなかったです。
信州の日本アルプスなど、大きな山・有名な山は、登山道が整備されています。体力は必要ですが、案外安全に登ることができます。といって油断してはいけませんが。
逆に、有名ではない山や、1,000ｍ級の低い山のほうが、危険なんですよ。登山道が草や藪（やぶ）でおおわれていたり、道しるべが無かったり、「道迷い（みちまよい）」になりやすいのです。
また、登山道も整備が行き届いておらず、滑落（かつらく）などの遭難（そうなん）も、たびたび発生しています。
記者
頂上まで登るのをあきらめて、途中で下山するなど、うまくいかなかったことはありましたか。
代表
登山では、事前の登山計画が大事です。自分の体力や技術に見合ったルート・天候・距離・高低差などです。
登れないと思われる山には最初から登らないですし、途中で引き返すような経験は無かったですね。
ただ、登山では予測していない事態が起こることもあります。そんなときは、無理をせず勇気を持って下山することが大事です。
記者
登山ガイドとして、どこの山をガイドされているのですか。
代表
宇陀市の近鉄榛原駅へは、大阪や奈良市から電車で50分ほどで来ることができます。都会から近い〝いなか〟です。
近鉄榛原駅まで来ていただければ、私の車に同乗していただき、大台ヶ原（東大台・西大台）、鈴鹿山脈、台高山地、大峰山脈など、
奈良県・三重県の山々をご案内することができます。
記者
夏でも冬でも、登山ガイドは可能ですか。
代表
はい、季節は問わないです。
冬は、登山ガイドだけでなく、街道ガイドもぜひお受けしたいと考えています。
登山と同様に、今まで全国の旧街道を歩いてきました。東海道、中山道そして善光寺街道など。
宇陀市には、伊勢本街道、初瀬街道、室生古道（佛隆寺～室生寺）、弘法の道（三本松～室生寺）などがあります。
お伊勢参りの旅にご案内いたします。
記者
宇陀市には、山がたくさんありますが、登山観光の可能性はありますか。
代表
宇陀市には、たくさんの山があり、それぞれ個性があります。登山観光の可能性はあります。
おとなりの曽爾村・御杖村も含めれば、登山に適している山がたくさんあります。
その中でも、「宇陀八山」「続・宇陀八山」を発信していきたいと思っています。
記者
「宇陀八山」とは、はじめて聞きましたが。
代表
1年くらい前に、私が思いついたものです。
宇陀市にある登山資源を活かして、宇陀の活性化・観光推進ができるのではと考えました。
宇陀市にあって、山頂とその登山道があることを条件に、代表的な八つの山を選定しました。その山々が「宇陀八山」です。通称「ウダハチ」です。
国見山 （1,016ｍ）
経ヶ塚山（889m）
三郎ヶ岳（879m）
貝ヶ平山（822m）
額井岳 （大和富士・812m）
鳥見山 （734m）
伊那佐山（637m）
烏ノ塒屋山（659m）です。
記者
色紙に「楽しい山歩き」と書いた理由は。
代表
登山ガイドの資格取得のときに、山の植物・地質・天気・歴史などの勉強をしました。
そのことにより、山の楽しみ、登山の魅力に、あらためて気づきました。
登山ガイドとして、山頂を目指すだけではなく、お客様の要望に合った登山を提供していきたいと考えています。
お気軽にお問い合わせください。
楽しい山歩き＆街道歩き
『サルタヒコ「山」と「街道」案内人』
ホームページ：https://www.sarutahikomu.com/
村上耕平（むらかみこうへい）
昭和45年 宇陀市榛原生まれ・榛原在住
御在所岳に登ったことをきっかけに毎週のように登山に出かけるようになり、登山歴は25年になる。
大学時代は自転車競技部に所属し、インカレ大会でロードレース競技に出場した経験を持つ。
社会人となってからはトライアスロン大会に出場していた。
宇陀新聞社 