ノンナ代表「心が温まる毎日です、ジェラートってそんなに冷たくないんですよ」

ジェラテリア ノンナ 栢森康晴代表
ジェラテリア ノンナ 栢森康晴代表

2019年8月に開店した、ジェラート専門店ノンナ 栢森康晴代表に、ジェラート専門店を開店したきっかけや、経営などについてインタビューした。

記者
「日本の宝物グランプリ2020-2021」スイーツ部門グランプリ、おめでとうございます。

代表
ありがとうございます。グランプリをいただけるとは、思ってもいませんでした。

日本の宝物グランプリ2020-2021 スイーツ部門グランプリ
日本の宝物グランプリ2020-2021

記者
どのようなジェラートを出品したのですか。

代表
あんぽ柿をくりぬいて、そこに、ジェラートを入れたものです。
あんぽ柿は、堀内果実園さん(奈良県五條市)が生産されたものです。
堀内果実園さんから「柿のシーズンである秋以外にも食べてもらえるような柿のスイーツを開発したい」というご提案があり、私はジェラートを担当しました。
あんぽ柿に合うジェラートを考えました。

記者
簡単に完成しましたか。

代表
苦労しました。奈良県産の材料を使って、あんぽ柿に合う、いろんな味のジェラートを試作しました。20種類くらいの試作品をつくって、最終的には3種類、酒味、クリームチーズ味、あんこ味(大納言小豆)が完成しました。

グランプリ受賞作品
グランプリ受賞作品

記者
お店のこだわりはありますか。

代表
奈良県産の材料をつかうことに、こだわっています。
そして、「奈良県産ジェラート」として、当店のジェラートそのものが、「奈良県の名産品」として認められるようにしていきたいと思っています。
ジェラートの材料は、奈良県産なら何でも良いというわけではありません。ジェラートに合うかどうかが求められます。簡単ではありませんが、こだわっています。

記者
「アイスクリーム」と「ジェラート」は、ちがうのですか。

代表
イタリア語で、「アイスクリーム」のことを、「ジェラート」と呼びます。ジェラートもアイスクリームも同じです。
アイスクリームは、乳成分の割合によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓に分類されます。ジェラートは、アイスミルクに分類されるものが多いです。

店内
店内

記者
お客様は、女性が多いですか。

代表
感覚ですが、女性が7割、男性が3割くらいかなと感じます。

記者
お客様は、宇陀市内の方が多いですか。

代表
開店してからは、宇陀や名張からのお客様が多かったですが、2年目ぐらいから、宇陀市外や奈良県外からのお客様が増えてきました。

記者
宇陀市外にむけて、広告しているのですか。

代表
おもな広告は、ホームページ、フェイスブック、インスタグラムです。
新聞折込広告は、広告マンからすすめられたことがありますが、したことはありません。
雑誌の取材を受けて、『SAVVY(サヴィ)』『ぴあ』などに掲載されたことがあります。

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記者
コロナによる影響はどうでしたか。

代表
幸いなことに、売上は上がりました。大阪から来られるお客様が増えました。人流の多い大阪を避けて、奈良県へ来られたのかなと思います。
お客様から、「宇陀はいろんなお店が増えていて、宇陀には来たことがないけど、来てみました」と言われたことがあります。また、意外と宇陀のお店は、宇陀の方々に知られていないのかなと思いました。

記者
火曜日・水曜日・木曜日は、お休みなんですね。なにかしているのですか。

代表
「週休3日っていいなぁ」と、お客様から言われたことがありますが、休日もジェラートをつくっています。
委託製造で、ある農園から農産品を「ジェラートにしてください」と依頼を受けて、ジェラートをつくっています。
毎日、ジェラートをつくっているんですよ。

記者
一番人気のジェラートは。

代表
一番人気があるのは、「甘酒」のジェラートです。「青豆きなこ」のジェラートも人気があります。

記者
「甘酒」のジェラートは、お酒が飲めない方でも食べられますか。

代表
アルコールは入っていませんので、お子さんでも食べられます。バニラのような味がします。

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記者
「バニラ」のジェラートがありませんが。

代表
「バニラ」のジェラートは、めずらしいものではないので、メニューにはしていません。

記者
ジェラート専門店をしようと思ったきっかけは。

代表
東京の食品会社で営業の仕事をしていたのですが、いつかは「農産物の加工品」をつくってみたいと思っていました。展示会でジェラートの製造機を見て、ジェラートの可能性を感じたことがありました。
安定していた会社員を辞めることは、家族には反対されましたが、人生一度きりなので挑戦してみることにしました。どんな加工品を作るか悩んでいた時、会社員を辞めることを反対していた母が、たまたまテレビでジェラート店の特集を見て「ジェラートはどうかな?」とアドバイスを受けた影響もあります。
いざ開店してからは、後悔というほどではないですが、毎日のように悩みました。でも、前を向いて進んでいくしかないと思い、ジェラートをつくってきました。
今では、お客様が来てくれることに、充実感があります。

記者
色紙に「温」と書かれた想いは。

代表
私一人でやっているお店に、宇陀市内のお客様や、遠くから来てくださるお客様がいることに、感謝の気持ちでいっぱいです。心が温かくなります。ジェラートという冷たいデザートを提供しておりますが、つくっている私は、心が温かくなるのを感じています。
また、ジェラートは、思っているほど「冷たい食べ物」ではないということで、「温」にしました。
ジェラートは、夏でも冬でも、季節に関係なく、おいしく食べていただけます。宇陀市内・宇陀市外を問わず、季節を問わず、お客様に喜んでいただけるお店にしていきたいです。

ジェラテリア ノンナ
ジェラテリア ノンナ

ジェラテリア ノンナ
宇陀市榛原額井1068(~2022年2月28日)
電話:0745-80-2032
営業日:金曜日・土曜日・日曜日・月曜日
営業時間:12:00~18:00
ホームページ http://www.gelatononna.com/