[教育]宇陀市の幼小中9棟「耐震性なし」

宇陀市立大宇陀中学校
宇陀市立大宇陀中学校

文部科学省が2014年4月2日に発表した「公立学校施設の耐震改修状況調査」(2014年4月1日現在)によると、小中学校で耐震化率100%を達成していない自治体は、奈良県内で14あった。
不名誉ながら、宇陀市もリストに入っていた。

公立小中学校の耐震化が完了していない自治体(奈良県内)
川西町    66.7% 全3棟のうち、1棟だけ耐震性なし
河合町    66.7% 全24棟のうち、8棟が耐震性なし
大和高田市 69.0% 全25棟のうち、18棟が耐震性なし
天理市    78.0% 全59棟のうち、13棟が耐震性なし
下市町    80.0% 全10棟のうち、2棟が耐震性なし
上牧町    80.8% 全26棟のうち、5棟が耐震性なし
奈良市    83.6% 全385棟のうち、63棟が耐震性なし
宇陀市    85.4% 全41棟のうち、6棟が耐震性なし
香芝市    86.1% 全72棟のうち、10棟が耐震性なし
田原本町   88.1% 全42棟のうち、5棟が耐震性なし
橿原市    89.5% 全171棟のうち、18棟が耐震性なし
御所市    90.9% 全44棟のうち、4棟が耐震性なし
平群町    94.1% 全17棟のうち、1棟が耐震性なし
五條市    98.4% 全62棟のうち、1棟が耐震性なし

宇陀市の小中学校の棟数は41棟(すべて非木造)。
全41棟のうち、昭和56年以前に建築されたものが21棟。
昭和56年以前に建築された21棟のうち、6棟が「耐震性なし」と判断された。
その6棟のうち3棟は、ls値(耐震指標)が0.3未満。耐震化のためにはls値は0.6以上なければならない。「Is値が0.4以下だと、建物の多くは大地震で倒壊または大破する」と言われており、ls値0.3未満というのは、かなり危険な状況である。
ls値0.3未満があるのは、奈良市13棟、宇陀市3棟、天理市1棟、河合町1棟となっている。宇陀市の3棟は目立っている。

大宇陀保育所・大宇陀幼児園
大宇陀保育所・大宇陀幼児園

宇陀市の幼稚園の棟数は7棟(6棟が非木造、1棟が木造です)。
非木造6棟のうち、昭和56年以前に建築されたものが3棟ある。
その3棟すべてが「耐震性なし」と判断されており、耐震化率は50%しかない。しかも、第二次診断も受けていない。